カリキュラム

6年一貫 欧米型スタジオ教育のカリキュラム

学部の4年間で一級建築士資格の受験に必要な学歴要件を充します。大学院修士課程では、実践的な設計演習に加え、豊富なインターンシップ科目を用意。授業の一環として、学外の設計事務所や施工現場などでの実務研修を行います。さらに大学内に設置されている一級建築士事務所「武庫川女子大学 建築・都市デザインスタジオ」で実際の建築・景観設計プロジェクトに参加し、実務訓練を積むことができます。大学院修士課程のカリキュラムは「実務経験2年」と同等と認められており、修了生全員が一級建築士の免許取得に必要な実務要件を満たします。

日本初の欧米型景観建築学科。日本で唯一、欧米の大学並みの演習時間を確保

さまざまな知識を統合し美しい風景を創造する力を養うためには、設計演習が不可欠です。ランドスケープ学教育の先進国である米国における主なランドスケープアーキテクチュア学科の演習の単位数は平均39単位※。武庫川女子大学 景観建築学科の演習はこれを大きく超える48単位※。質・量ともに世界水準のデザイン教育を行います。これだけ多くの演習時間を確保しているのは、日本では本学科だけです。(※学部卒業に必要な単位数)

 

米国の公立大学ランドスケープアーキテクチュア学科と武庫川女子大学景観建築学科の演習授業単位数の比較
「三谷 徹, ランドスケープ学教育におけるデザインスタジオ演習の可能性 -その位置と強度-, 造園学会ランドスケープ研究, vol.83(2), pp96-99, 2019年7月」
にもとづき武庫川女子大学 景観建築学科の情報を追加して作成

確かな技術と豊かな感性を養う、定員40名の少人数制教育

 授業は、全授業時間の半分以上を占める「演習科目」、幅広い知識を学ぶ「理論科目」、両者と関連した学外実習「フィールドワーク科目」により構成。
各科目を互いに関連づけることで、相互の理解が深まり、知識、表現力、感性とも並行して身に付けることができます。さらに、複数の教員が学生と個別に対話しながら一対一の指導ができるのも、少人数制ならでは。表現力や創造力、問題解決能力を引き出す、きめ細かな授業を行います。

全授業時間の半分以上を占める少人数制対話型の演習

午前中は講義、午後は演習です。演習科目は実に、全授業時間の半分以上を占めます。まず、いけばな、絵画、陶芸などさまざまな造形演習に取り組み、感性と想像力を徹底的に磨きます。その後、本格的な問題解決型の建築・景観設計の演習に取り組みます。設計演習では1学年を3人の教員が担当し、教員が学生の製図机をまわって一対一のきめ細かい対話型指導を行います。演習に必要な材料のほとんどは大学から支給されます。

 

造園、園芸、景観映像情報技術など幅広い分野を総合して建築を学ぶ

設計演習と連携して、高度な映像情報技術を駆使して建築や景観を創造する力を身につけます。例えば、ドローンやバーチャルリアリティ、地理情報システムなどを駆使して、新しい技術と発想で景観建築設計に取り組みます。

 

 

また、景観建築設計のためには、植物の知識は欠かせません。本学科では緑化実習の授業があります。学生一人ひとりが実際に植物を育てて、植物の特性や管理法などを実地に学びます。そのために、圃場(畑)も準備しました。さらに、兵庫県神戸市北区の自然の中にある北摂キャンパスでフィールド調査を行い、植生や生態系について理解を深めます。

 

  

大学院

高度知的職能人を育てる修士課程の教育

修士課程では、演習中心の欧米型スタジオ教育で、幅広い知識と技術、そして建築家として欠かせない倫理観を備えた高度知的職能人を目指します。修士課程修了に必要な単位数は62単位で、他大学院修士課程の2倍以上。「講義」「演習」「インターンシップ」「フィールドワーク」の4つの『学び』が体系的に連携し、実践力を磨きます。質・量とも充実のカリキュラムです。

演習中心の欧米型スタジオ教育

欧米の大学院と同様にスタジオ型の教育を行います。入学時に専門分野別の研究室に配属される研究中心型の大学院ではなく、学生全員が共通の設計演習などに取り組むコースワーク制。研究室の垣根なくさまざまな教員から指導を受けられます。

一級建築士資格取得に必要な「実務経験2年」に相当する実践的教育

本研究科修士課程の教育は、充実したインターンシップ科目およびインターンシップ関連科目の演習と講義により、「実務経験2年」相当と認められます。修士課程修了生全員が一級建築士の資格取得に必要な実務要件を満足する数少ない大学院です。また、学内の一級建築士事務所「武庫川女子大学建築・都市デザインスタジオ」と連携し、充実した実務訓練に取り組むことができます。

博士後期課程

 建築・景観設計分野に関する高度で幅広い学識を有する研究者、および社会の指導者を育成するための研究指導を行います。また、研究の実践として建築・景観設計の実務や保存修復活動などに参加し、設計能力を養うこともできます。その他、設計実務を出発点とした新たな研究が展開することもあります。昼夜開講制なので、働きながら研究指導を受け、博士の学位を取得することも可能です。博士後期課程に在学して、博士論文の審査および最終試験に合格すると、博士(景観建築学)の学位が授与されます。